ドラゴンタトゥーの女

ドラゴンタトゥーの女は2011年にデビッドフィンチャー監督の元、制作された映画の原作にあたる小説です。

スウェーデンを舞台に、過去にトラウマを持つドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカーの女の子リスベットサランデルと、ジャーナリストのミカエルの二人を主軸にして物語が進んでいきます。

全3巻で構成された物語は非常にリアリティのある内容で、作者自信が元々はジャーナリストをしていたという経緯が作品に存分に反映されており、人身売買や移民に関する問題、国家権力との戦いといったスウェーデンで実際に問題となっている題材を取り入れた話が展開されていきます。

恐らくサスペンスやミステリーに分類されるであろう内容なのですが、この作品の魅力はただのサスペンスで終わらずに、謎と直面し解決していく度に、社会での人の立場や個々の存在の意義を考えさせられる所にあります。

多種多様な立場にいる人物が本作品では登場し、それぞれが社会という共通の敵と対峙し真実を見極めようと奔走します。

そこから見えてくる世界は、真実を求める人間の姿とそれに向かう強さ、表面だけでは理解しえない人間の奥深さです。

何よりも歪んだ社会の中で必死に生きる主人公、リスベットサランデルは愛すべきキャラクターであり、本書最大の魅力はそこにあると言ってもいいと思います。

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