「スタンフォードの自分を変える教室/ ケリー・マクゴニガル著」

本作は2012〜2013年にベストセラーになり、2015年には文庫版が出ています。著者のケリー・マクゴニガル氏は、当時、TEDプレゼンテーションやNHKの番組で放送されるなど話題になりました。

実はこの本の日本語タイトルには違和感を抱いていました。というのも、直感的にこの本に書かれている内容は、自分を変えるというより、自分の中にあるものを正しい方向に導くものなのではないかと感じたからです。自分を変える、というのはタイトルとしてはキャッチーかもしれないけど、今の自分を否定していては一時的に良い方向に進んだとしても本質的な改善にはならない、と思うからです。原書のタイトルは、”The Willpower Instinct” で、第2章のタイトルにもなっていますが、本文では「意志力の本能」となっています。
確かにこのタイトルでは販売を考えた時に訴求力は弱いのかもしれないけど、あまりに安易なネーミングにちょっと引いてしまいますね。著者が著名な方でプレゼンテーションもテレビで観ていたから手に取ったけど、知らない方だったらどうか正直分かりません。因
みに著者も次のように言っています。

「自己コントロールとは、自分自身のさまざまな一面を理解できるようになることであり、全くちがう人間に生まれ変わることではありません。」

タイトルについては酷評してしまいましたが、内容は良かったです。自分が決めた目標ややるべきことに確実に向かっていくには、言葉にするとありきたりですが、自分をよく知ること、自分が求めている本当のゴールに気付くこと、に尽きるように思いました。

上手くいかない時、どんなストレスにさらされているのか、何が原因でヤル気にならないなか、なぜやるべきことがあるのに他の用事を優先してしまうのか。誰もがぶつかる日常的な悩みを解決する方法が書かれています。

ある程度、訓練が必要になりますが、脳の働きや認識の仕方を理解すればもう少し合理的に戦略的に自分のゴールに向かっていくことが出来るのかなと思いました。

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